「もう無理かも」って思う瞬間、ありますよね。
でも誰にも言えなくて、ただひたすらがんばることでしか、自分の居場所を守れない。
そんなふうに毎日を耐えてきたあなたにこそ、伝えたい言葉があります。
あなたが今感じているしんどさには、ちゃんと理由があるんです。
目次
自分に優しくするって、どういうこと?
「もっと自分を大切にしよう」
SNSでも本屋でも、そんな言葉があふれていますよね。
でも、じゃあどうやって?ってなると、急に答えが見つからなくなる。
優しくするって、甘やかすことじゃないんです。
自分を人として扱ってあげること。
今まで無理させてきた「自分」に、「ごめんね」ってちゃんと言ってあげること。
その第一歩として、クリスティン・ネフ博士(セルフ・コンパッション研究の第一人者)の言葉を紹介します。
「自分に対する思いやりは、他人への思いやりと同じくらい大切だ。」
あなたは、他人の痛みには気づいてあげられる優しさを持っている。
でも、なぜかそれを自分には向けられない。
それって、おかしいですよね?
なぜ“がんばるしかない”と感じてしまうのか
あなたが「もっとがんばらなきゃ」と思ってしまうのは、ただの性格じゃありません。
それは、生き延びるための防衛本能だったんです。
子どもの頃に認めてもらえなかった。
失敗したら嫌われると思ってきた。
そうやって、がんばることでしか愛されない世界を生き抜いてきたんです。
でも、大人になってもその癖が抜けずに、
ミスひとつで「自分には価値がない」って、すぐに心が自分を攻撃してくる。
がんばることは素晴らしい。けれど、それだけで自分を成立させようとすると、ある日ぽっきりと心が折れます。
現状維持を続けると、何が起きるのか
もし今のまま、心の声を無視し続けたらどうなるのか。
それは想像以上にヤバイです。
・朝起きた瞬間から、ため息しか出ない
・好きだったことが、何ひとつ楽しく感じられない
・休んでも、罪悪感しか残らない
・人といても孤独、一人だと不安
そして何より怖いのは、「もう生きてても意味ないかも」という思考が、少しずつ、じわじわと侵食してくること。
こうなると、もう「がんばる」じゃ戻れない。
あなたが思っているより、心はずっと脆くて、でも正直なんです。
自分に優しくする7つの方法
じゃあ、どうすれば自分をいたわれるのか?
答えはシンプルです。あなたが誰かにしてあげている優しさを、自分にも向けてみること。
- 「今日もよくやったね」と声に出してみる
たとえ何もできなかった日でも、ちゃんと生きてた。偉いんです。 - “休む”を予定に組み込む
空白の時間は、サボりじゃなくて回復です。スケジュール帳に“自分タイム”と書きましょう。 - 苦しい時は「それでいい」とつぶやく
「ダメだ」じゃなくて「そう感じてもいい」と認めるだけで、心は落ち着きます。 - SNSを3日だけ見ない
比較地獄から自分を解放してあげてください。本当の自分は“いいね”の数じゃ測れません。 - “自分にだけは正直でいる”と決める
誰に嘘をついてもいい。でも、自分の気持ちだけは裏切らないでください。 - 「疲れた」と言ってもいい相手を一人つくる
弱さを見せるのは、信頼している証拠です。 - 何もできない自分にも優しくする
動けない日があっても、それがあなたの全部じゃない。人は、立ち止まる日も含めて人間です。
自分に優しくするとは、「戦わない日」を持つこと
精神科医の名越康文さんは、あるインタビューでこんなことを言っていました。
「回復は、“戦いをやめた瞬間”から始まる。」
いつも何かと戦っていませんか?
人の目、仕事、自分の理想像…。
でも、その戦いに勝ったとしても、心がボロボロなら意味がないんです。
それに、戦わなくても愛される方法があるとしたらどうでしょうか?
まとめ
「自分に優しくする」って、最初はすごく怖いことです。
それは、“がんばり続けてきた自分”を否定するようで、心がざわつくから。
でも、本当に怖いのは、ずっと無理して壊れてしまうこと。
今日から、ほんの少しでいい。
自分を他人のように扱うところから始めてみてください。
「大丈夫?」と声をかけて、「今日はここまでにしよう」と休ませてあげてください。
優しさは、他人のためにあるものじゃない。
まずは、あなたがあなたに向けるものなんです。
そして、その一歩を踏み出したあなたには、
今までとはまるで違う、少し息のしやすい明日が待っているはずです。