男の孤独

なぜ“街コンに10回行っても孤独は消えない”のか

「10回も街コンに行ったのに、心の中の空っぽが消えない」。
そんなあなたの気持ち、痛いほどわかります。
僕も、にぎやかな場所に身を置けば置くほど、余計にひとりぼっちを感じたことがあります。
人と会えば孤独がなくなると思っていたのに、なぜこんなに心が冷たいままなんだろう?
それには、ちゃんと理由がありました。

街コンに行っても、なぜ心が満たされないのか?

あなたはちゃんと動いている。
勇気を出して、見知らぬ人と会話して、笑顔をつくって、気を使って。
10回も街コンに行くなんて、行動力のかたまりです。

でも、疲れて帰ったあとに襲ってくるあの孤独感
「結局、誰にも必要とされてないんじゃないか」と思ってしまう、あの夜。

これはあなたがダメなんじゃなくて、“つながり方”を間違えてるだけなんです。

表面的な会話や、初対面のフィーリングだけじゃ、人は本当にはつながれません。
本当のつながりとは、「心の奥」にアクセスできる関係のことなんです。

【心理学的に証明された】孤独の原因は“人間関係の不足”ではない

孤独の研究で有名な心理学者ジョン・カシオポは、
孤独は“人がいないこと”ではなく、“理解されないこと”によって生まれる
と語っています。

つまり、どれだけ人と会っても、
あなたが「自分を隠して会話している限り」、孤独は終わらないということ。

街コンでは、相手に好かれるように話しますよね?
・趣味は? → 無難な答え
・仕事は? → 嘘はつかずに、でも盛らないように
・恋愛は? → 話しすぎると引かれるかも…

そうやって、自分の一番深いところを“しまい込んだまま”会話をしている。
だから、誰とも本当にはつながれない。

【内なる分裂】あなたの中に、もう一人の「拒絶された自分」がいる

精神世界の著者ティール・スワンは著書『The Anatomy of Loneliness』の中でこう言っています。
**「孤独は、他人からの拒絶よりも、自分自身の一部を切り離したことから始まる」**と。

たとえばあなたは、
「寂しい」と口に出すのはかっこ悪いと思ってませんか?
「もう疲れた」と感じても、我慢してないですか?
「どうせ俺なんか」って、笑いながら言ってませんか?

それらは全部、“自分の中の声”を無視しているサインです。

そして皮肉なことに、あなたが無視したその部分こそが、“本当のつながり”をつくるカギなのです。

街コンで「明るく元気な自分」ばかりを演じて、
「寂しくて苦しい自分」を置き去りにしていたら、
そりゃあ孤独は深まるに決まってます。

このままだとどうなる?“仮面のまま老けていく”という地獄

今のまま、行動だけを繰り返していったら――
街コン20回、マッチングアプリ100人、LINEの履歴だけが増えていく。

でも、一緒にいても心が触れ合わない関係ばかりが増える。
疲れて帰った部屋で、
テレビの音だけが響く中、コンビニの弁当を食べながら、ふと思う。

「俺は、誰かに“自分のままで愛されたい”だけなのに」

そうつぶやいた瞬間、
心の奥に閉じ込めていた「もう一人の自分」が泣き始める。

これが、孤独が放置された未来の姿です。
年齢とともに、自分を偽るのが上手くなりすぎて、本当の自分の声が聞こえなくなる。
そして、誰にも気づかれずに、壊れていく。

解決のヒントは、「他人」ではなく「自分との再会」にある

街コンに行く前に、
まずはあなた自身が“自分の味方”になること

・「寂しい」って思っていい
・「疲れた」って認めていい
・「誰かに抱きしめてほしい」って思うのも、全然ダメじゃない

自分の中にある“見捨てた自分”と対話して、もう一度迎えにいくこと。
それができてはじめて、誰かと“本物のつながり”をつくれるようになるんです。

無理してポジティブにならなくていい。
まずは、自分の感情を否定しないことから始めてください。

まとめ

街コンに何度行っても孤独が消えない理由。
それは、外の世界にばかり答えを探していたからです。

でも本当は、あなたの心の中に、“長い間ひとりで泣いていた自分”がいる。
その声に耳を傾け、向き合った瞬間から、孤独は少しずつ形を変えていきます。

誰かと心からつながるためには、まず自分の中の「置いてけぼり」に気づくこと
街コンも恋愛も、そのあとでいい。

今のままのあなたでいい。
その姿こそが、誰かが待ち望んでいる“本物”だから。

  • この記事を書いた人

天海 悠星

1994年生まれ。大学4年間ボッチ、社会人友達無し。孤独歴10年。孤独のエキスパート。むかしから孤独に強く、孤独と向き合うことで最強のメンタルが身につく。孤独感でつぶされそうな人に向けて、孤独に対処する方法を発信。海外独り旅が趣味。

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