社会問題

【繋がってるのに孤独】SNS時代に人が壊れていく理由

何百人とフォロワーがいて、毎日のように通知が鳴るのに、ふと画面を閉じたとき、ものすごく冷たい静けさに包まれる——その違和感に、あなたも気づいているんじゃないでしょうか。誰かと「つながっているはず」の時代に、なぜこれほど孤独が深くなるのか。その理由に、もう目を逸らさないでください。

SNSが作り出す“つながり”の正体とは

SNSは本来、人と人をつなげるためのツールでした。でも、今のSNSはどうでしょう。
本当に誰かと「つながっている」と感じたこと、ありますか?

人間関係の専門家Simone Heng氏は、孤独をこう定義しています。

「孤独とは、“欲しいつながり”と、“実際にあるつながり”のギャップによって生まれる感覚」

つまり、誰かと話していても、フォロワーがたくさんいても、その関係が心を満たしてくれないなら、それは孤独なんです。

SNS上では、

  • 共感より「いいね」が欲しい
  • 本音より「映え」が優先
  • 会話より「通知」が気になる

そんな表面的な関係が、日々あなたの感情を削っていきます。
それに気づかないふりをしても、“心の中の空洞”はどんどん広がっていくだけです。

表現されない「本当の自分」が苦しんでいる

あなたはSNSの中で、自分のどの部分を見せていますか?
疲れや寂しさ、失敗や不安…そんな姿は投稿できない。なぜなら、「いいね」が減るから。
でも、それって**「認められたい自分」を守る代わりに、「本当の自分」を捨てている**ということです。

コピーライターでありメンタルヘルス活動家のEsther Fernandez氏はこう語ります。

「SNSは、親しい友人にすら“一方的な関係”を生ませる場所になっている」

つまり、相手のことを“知っている気”にはなるけれど、そこには対話も、理解も、共感もないのです。
そしてあなた自身も、同じように“表面的な自分”でやり取りをしている。
その積み重ねが、「誰とも本当にはつながっていない」という不安を生み出していくのです。

【壊れる未来】このまま放置すれば、あなたの心は確実に崩れていく

ここから先は、少し痛みを伴う話です。でも目を背けないでください。
今、あなたが何も変えなければ、どうなるのかを冷静に描写します。

  • SNSに依存したまま日々が過ぎる
  • 一人でいるとき、何も手につかなくなる
  • スマホを閉じた瞬間、強烈な虚しさに襲われる
  • 人と会っても、心がどこか冷えている
  • 「誰にも必要とされていない」と感じ始める

こうした感情は、やがて慢性的な自己否定につながります。
そしてその結果、社会的孤立、うつ状態、不眠、自己破壊的行動へと進んでいく。

WHO(世界保健機関)は、孤独の健康リスクは「1日15本のタバコ」と同等だと指摘しています。
つまり、今あなたが抱えている“ぼんやりとした孤独”は、心だけでなく、体も壊していくのです。

「それでも、誰かとつながる力は残っている」

ではどうすればいいのか。解決策は、意外なほど小さなところにあります。

まず、SNSの使い方を“目的”から“手段”に戻すこと。

たとえば、こんな行動からはじめてみてください

  • 毎日10分、スマホを見ない時間をつくる
  • メッセージではなく、声で話す相手をひとり持つ
  • 「第三の場所」=家でも職場でもない、気楽に行ける場所を探す
  • 小さな雑談でも、「自分の言葉」で伝えてみる
  • 会話に“いいね”を求めず、“共感”を探すようにする

孤独は、誰にでも訪れます。でも、それを“恥ずかしいこと”として隠してしまうから、どんどん深くなるのです。
「誰かとつながりたい」その願いを、正直に抱えていい。

まとめ

SNSでの「つながり」は、まるでジャンクフードのようです。
一時的には満たされるけど、栄養がなく、長く続けるほど心が痩せていきます。

本当に必要なのは、栄養のある人間関係。
それは、「正直に話せる」「弱さを見せられる」「静かな時間を一緒に過ごせる」そんな関係です。

あなたが孤独を感じるのは、弱いからじゃありません。
“つながりたい”という本能が、正常に働いている証拠です。

その本能を、ただ通知に預けるのではなく、自分の足で歩いて、誰かの隣に近づく勇気に変えてください。

何も変わらないように見えても、
あなたが「一人の人間として、誰かと向き合う」その一歩が、世界を少しだけ変えます。

  • この記事を書いた人

天海 悠星

1994年生まれ。大学4年間ボッチ、社会人友達無し。孤独歴10年。孤独のエキスパート。むかしから孤独に強く、孤独と向き合うことで最強のメンタルが身につく。孤独感でつぶされそうな人に向けて、孤独に対処する方法を発信。海外独り旅が趣味。

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