孤独は「孤立したら死ぬ」というシナリオを防ぐために、脳がつくりだした感覚です。
のどの渇きが「水を飲め」のサインのように、孤独は「人付き合いをしろ」のサインです。
.....というのは古代の理論でした。
今は状況がちがいます。食料や水はいつでも手に入るし、雨や雪にも耐えられる丈夫な家をもっています。
昔みたいに、餓えに困ることもなければ、凍え死ぬ心配もありません。過剰に孤独を感じる必要はなくなりました。
脳をOSに例えるなら、100万年前のソフトを使いつづけているようなものです。だからこそ、意識的なバージョンアップが必要です。
それが孤独と向き合うということです。
孤独を恐れるのは自然なことです。かといって過剰に反応しすぎても心が疲れるだけです。
孤独と向き合う方法がここにあります。新しいレベルの意識を手に入れてください。
孤独とひとりの違いを理解する
孤独とはさびしい状態です。一人でいても、人と群れていてもダメなんです。
まるで水を飲んでものどの渇きが潤わない
それが孤独です。ひとりにはさびしさがありません。自分の世界に没頭しているので、力強く前向きな状態です。
孤独と向き合うには、この違いを理解することが大切です。
孤独(ひとり)を選択する
孤独とひとりの違いがわかっている人は、
自分は孤独じゃない、孤独(ひとり)を選んだんだ
という自覚があります。この自己認識があると、あなたの孤独は「意義のある孤独」になります。
意義のある孤独なら、「ひとりの時間を使って自分と向き合おうじゃないか!」って思えます。
孤独を選択することは、
孤独と向き合うことであり、自分自身と向き合うこと
です。自分が孤独に弱いと感じているなら、孤独の道を歩んでみてください。
僕自身、かれこれ5年以上友達遊びしてないですが、孤独を"意識的に"選択するとおどろくほど魂が洗練されます。
自分と向き合う
自分と向き合うとは何でしょうか?自分が狂人だと認めることです。自分の心のありようを観察すれば、いかに自分も他人もまともじゃないかわかります。
大企業の社長は脱税でつかまります。真面目そうなコンサルタントでも、家に帰ればよからぬビデオを見ています。この世界に清廉潔白な人はいません。
最も重要なことは、その事実を受け入れることです。素敵な自分も自分だし、嫌な自分も自分なのです。
人と付き合う前に、毎朝、自分と向き合う時間を持つことが大切です。昨日の自分より少しでも良くなるにはどうしたらいいかを考えるのです。
自制心を磨く
人間は社会的な動物ですが、一人で生きていける数少ない種でもあります。牛やシカのように群れなくても死にません。
しかし多くの人は、一人の時間をむだにしています。
欲求のおもむくままに行動しているから、10時間の自由時間を自分のものにできていません。
イギリスの改革派政治家ジョゼフ・ブラザートンはこう言いました。
私が豊かなのは、持っているものが多いからではなく、欲するものが少ないからだ
いつまでも欲望に負けていては、孤独と向き合うことはできません。自分をセットアップする力を磨きましょう。
孤独のパワーを理解する
実は、孤独を極めないと手に入れられないパワーがあります。
ポケモンでいうとレベル70になってようやく覚えられるワザみたいな感じです。
そのパワーとは何でしょうか?偉大な偉人たちが教えてくれます。
"私は自分を大切にする。孤独であればあるほど、友だちがいなければいないほど、自立していなければいないほど、私は自分を大切にする。"
シャーロット・ブロンテ(イギリスの小説家 1816年4月21日 - 1855年3月31日)
"この世で最も偉大なことは、自分自身に属する方法を知ることである。"
ミシェル・ド・モンテーニュ(フランスの哲学者 1533年2月28日 - 1592年9月13日[1])
"強力で独創的な精神であればあるほど、孤独という宗教に傾倒していくだろう"
オルダス・レナード・ハクスリー(イギリスの著作家 1894年7月26日 - 1963年11月22日)
"孤独に生きる者は、自分自身の法律を作ることができる"
パブリリウス・シルス(古代ローマの喜劇作家 紀元前85~43年)
"孤独の中で、自分自身に対して多人数であれ"
アルビウス・ティブルス(ラテン語の詩人 紀元前55年頃-紀元前19年)