パラソーシャルな関係とは、実生活では知らない人と一方的な関係を築くことです。
Thriveworksの調査では、
アメリカ人の51%がパラソーシャルな関係にあった可能性が高く、それを認めているのは16%だけ
とされています。
パラソーシャルな関係が行き過ぎると、ストーカー行為や暴力事件に発展します。とても危険な状態ですが、なかなか自覚できません。
そこで今回は、
- パラソーシャルな関係を築く人はどんな人なのか?
- どんな心理状態にあるのか?
をまとめました。ぜひご自身の健全な生活にもお役立てください。
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目次
会ったこともないのに強烈に応援したくなる
僕たちは、人生で一度はパラソーシャルな関係を築きます。親近感がわく人を応援したいという気持ちは人間の本質です。
それでも、僕たちは彼らの人生について何も知らないという意識があります。だから、ほとんどの人は行きすぎた応援をすることはありません。
パラソーシャルな人はそのさきをいきます。テレビ越しでさけんだりラブレターを送ったりします。
ライブ配信で1万円を投げ銭したり、金銭的な応援をする人は重度なパラソーシャル関係にあります。
40歳の中年男性が、19歳のアイドルを自分の娘かのように応援するのも、典型的なパラソーシャル関係です。
友達・家族感覚が強い
僕たちが友人と話すときと同じように、有名人はファンに友人かのように話しかけたりします。
完全に企業の指示によるマーケティング戦略なのですが、根強いファンは、たったそれだけのことで親友のように感じます。
いつもそばにいる感覚がある
パラソーシャルな人は、
○○ちゃんはいつも自分のそばにいる
と主張します。
ファンはその関係にすべての労力を注ぎ込み、現実の関係と同じくらい感情的に満たされます。何の見返りもないのに、完全に一方的な関係を築き上げます。
運命的なつながりを感じている
ポップスターは自分のためだけに特定のラブソングを書いたわけではありません。
そうとわかっていも、それがある種の個人的なジェスチャーかもしれないと感じる人がいます。
一瞬でも自分へのメッセージと感じたり、運命的なつながりを感じたりすることは、パラソーシャルな関係としてカウントされます。
新作・グッズを買うために2時間以上もかけて並ぶ
ハリーポッターがものすごく流行ったころは、ファンは魔法の世界を本気で信じていました。
だからこそ、ハリー・ポッターの新刊をいち早く買ったり、次の映画を見たりするために何時間も列に並びました。
20年以上たった今、なんで俺たちはあんなに熱狂していたんだろう?と思う人も多いのではないでしょうか。
有名人を過度に擁護する
パラソーシャルな関係がより濃厚になると、ファンは有名人を個人的に知っていると感じるようになります。
アイドルが慎重に作り上げたイメージをレーベルやスタイリストから虐待を受けていると主張したりします。ネット警備員になって他のファンのコメントを執拗に取り締まったりします。
アイドルをここまで徹底的に擁護するのは、
- 自分はアイドルと個人的な関係がある
- 一般のやつらよりもアイドルをよく知っている
- 自分は他のやつらのように無知じゃない
- 自分にはアイドルを批判するのではなく共感する能力がある
と感じているからです。もっと濃密な人は、有名人の犯した罪まで擁護したり、わけのわからない言動に正当性を感じるようになります。
芸能人の死を悲しむ
あなたは、ニュースで有名人の死を知って泣いたことがありますか?もしそうなら、その有名人との間に強力なパラソーシャルな関係ができています。
世界的に有名なのはダイアナ妃の死です。彼女が死んだとき、まるで家族が死んだかのように世界中の人たちが反応しました。
自分の国とはまったく関係ないし、一度も会ったことありません。本来なら、家族でも友人でもない人の死に涙を流せるはずがありません。
なぜ、こんなにも多くの人が涙をながしたのでしょうか?
一時期、彼女は地球上で最も写真に撮られた人物でした。絶え間ないほどメディアで報道されました。彼女の私生活も公開されました。
メディアの印象操作と露出度の高さによって、人々が彼女を個人的に知っているように感じました。
孤独・うつ病
孤独または社会的に孤立している人は、人生の空白を埋める方法として、パラソーシャルな関係を形成しやすいです。
ストレスが高かったり、不安またはうつ病を経験している人は、逃避の形としてメディアの人物に強く惹かれることがあります。
人間関係がうまくいっていない
社会的なつながりを失い、現実の人間関係に不満を持っている人ほど、強烈でバーチャルな関係を築く傾向が強いです。
「現実がダメなら仮想世界で」と、簡単に生き方の乗り換えができてしまうのがインターネットの怖さです。
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